2016年03月14日

ロードバイクのヒルクライムのトレーニングA

前の記事からの続きだ。
まずはロスなくペダルに力を加えられるというロードバイクの基礎。
次に持久スポーツの基礎の為にLSDが大事だよ、と。
そして、ここからロードバイクのレース特有の長時間高出力のトレーニングというわけだ。
大しておもしろい話でもないけれど、気になる人は一つ前の記事からどうぞ。

息が上がるか上がらないか。
これが一つの指標になる。

人間の筋肉には速筋と遅筋という二つがある。
速筋→短時間、ハイパワー、酸素を燃やさない、グリコーゲンからエネルギー
遅筋→長時間、低いパワー、酸素を燃やす、脂肪やら何やらからエネルギー
である。

息が上がるというのは、酸素が足りていないので、酸素を取り込もうとしている状態、つまり、速筋ゾーンに運動のレベルが入っているということだ。
もちろん、運動というのは、速筋のみ、遅筋のみというものではない。どちらを多く使っているかという比率でゾーンがある。

有酸素運動と無酸素運動の切り替わるゾーンをATなんて呼んだりする。

このATが高くなれば、それなりに速く走っていても息が切れない、長時間走っていられるというわけだ。
速さが上がってATよりも運動強度が高くなると、長時間もたないわけだ。

LSDだけだと、ATは上がらない。
LSDはATより下のところの基礎的な能力を鍛えるトレーニングだ。もちろん、重要だが、速度自体は速くはならない。
くりかえすが、LSDはもちろん重要だ。有酸素系の運動の基礎能力の向上のみならず、ケガの予防などにも大いに貢献してくれる。この基礎がなければ、その上のトレーニングをしても意味が薄い。

ATを狙うトレーニングとしては、ATよりギリギリしたくらいのペースでの運動を繰り返すマフェトン理論がある。
マフェトン理論では、心拍数を目安にしてATギリギリ下の運動強度でのトレーニングをする。
15分かけてゆっくりターゲット心拍(180-年齢)まで持っていき、持続して、15分かけてゆっくり平常時心拍まで戻す。
マフェトン理論はとにかく体への負荷が少ない。
そして、有酸素系のベースが上がる。
ただ、期間がかかる。
きつくないので、トレーニングしているという実感がわきにくい。

マフェトン理論に関しては様々な説がある。
そもそもにアスリートのためというより、健康維持のためのトレーニング理論であるマフェトン理論だけでは強くなれないという説もある。
逆に、トライアスリートなどでは、効果が出るまでの期間はあるが、怪我が激減し、マフェトン理論だけでも明確にタイムも上がったという人もいる。

明確に専門的なところまでは突っ込めないが。
おそらく、マフェトン理論でタイムが伸びる人というのは、持っている基礎よりも大きい発展型のものを上に積み切ってしまっていた人じゃないかと思う。伸びしろがなくなっている状態だ。だから、マフェトン理論で基礎を増やすことで、伸びなくなっていた部分が伸びてグッとタイムが伸びている。
逆にマフェトン理論ではタイムが伸びないという人は、おそらく負荷が足りていないか、オーバーしてしまっているか。或いは、すでに別のスポーツなどで持久系の基礎が出来ていて、どちらかというとロードバイクの乗るスキルなどの方が足りていないという場合かもしれない。
ターゲット心拍の設定が180-年齢とマフェトン理論では言うが、そこもいくらかはレベルによって変える方が良いのかもしれない。
まあ、それぞれに出来るレベル、狙うレベルというのが違うので一口には言えないところがある。

ただ、心拍計一つで手軽に出来る、理論化されたトレーニング。
なかなかない。
興味があれば試してみる価値はある。
個人的にはマフェトン理論はかなり良かった。きちんとタイムなどの数字は取っていなかったが、全体的にロードバイクに乗っていて楽に感じることが増えた。

マフェトン理論とは対照的なのが、インターバルトレーニングなどのATより上のトレーニングだ。
インターバルでは、ハードに動く時間と、休憩の時間を交互に行う。
有名なものだと20秒全力、10秒休憩を8セットというのがTABATAプロトコルだ。
TABATA式インターバルトレーニングなどとも呼ばれるが、スピードスケート日本代表なども取り入れた有名なトレーニング方法で、有酸素系と無酸素系が一発で同時にすべて鍛えられるという夢のトレーニングだ。
この辺りが詳しく書いてある。
僕は酸素借がどうとかの詳しいことまでは分からない。

インターバルも時間設定や強度など様々な理論があるので、一概には言えないところだが。
僕が感じるインターバルのメリットは、
・飽きにくいという点
・短時間で高い効率のトレーニングが可能
という2点だ。

ただ、インターバルは体への負荷が大きいので、加減してやらないといけない。

基本的には、インターバルの原理は、人間の体は休憩している時に正常な状態に修復しようとする、という点を使っているらしい。
簡単に言うと、100mを全力で一発で走るのと。
10mを全力、少し休憩、10mを全力、休憩と分けて合計100m走るのと。
しんどいのは意外と分けて走る方らしい。10mだと短すぎるかもしれないが。
何にせよ、一発でずばーっとやるより、途中に短い休憩を入れると、そこで体が回復しようと酸素を取り込んだりして、効率高くトレーニングができるということだそうだ。
乳酸からの回復力や、疲労している中で高出力を維持するなどの耐性など。
あれやこれや。

インターバルトレーニングは、理論を聞くだけでウキウキしてくるスーパートレーニングだ。
さらに、実際にしてみるとキツイ。
しかも、短時間で出来る。マフェトン理論はなんだかんだで最低30分かかるが、TABATA式インターバルなら実に4分間だ。(実際にはアップの時間なども必要だけど)
だから、飽きにくい。

ただ、怪我のリスクなどを考えると、全力までしてしまうのは危険だろう。
それに本当の全力でのトレーニングというのは、かなりトレーニングの技術を持っている人じゃないと難しい。どうしても全力で出し切るっていうのは普通の人間には難しい。

なので、普通の趣味で自転車に乗る人間がインターバルをするなら、短い休憩を挟めば効果的になるという点だけ使うのでも良いように思っている。
全力まで行かずとも、80%くらいの力でやって、小休憩を入れてを繰り返す。
スマホのインターバルタイマーなんかのアプリがあると便利だ。

あとは自転車のトレーニングで有名どころはSFR。
重いギアで低いケイデンスでギアを回すことで足の筋トレになるというやつだ。
出来るだけ上半身は使わず足の筋肉のみで踏む。
これもケガのリスクがあるので、注意してやらないといけない。
あと、チェーンやら何やらに負荷が掛かるので、機材的にはあまり優しくないトレーニングだ。

まあ、あれこれ長々トレーニングの話をしてきたが。
いろいろあるトレーニングをやみくもにやってもいけない。
専門的な意味を完全にまでは分からなくても良いが、ある程度の意味は理解して、メニューを組むのが重要だ。

そして、筋力うんぬんよりもロードバイクの技術が一番重要だということを忘れてはいけない。
ケイデンスひとつとっても、その人の筋肉、漕ぎ方に適したケイデンスというのがある。これは数字だけでは測れない。ハイケイデンス走法が流行ってはいるが、実際にはヒルクライムレースで速い人は少々重めのギアをゆっくり踏んでいる人も少なくない。
時々は意図的に普段とは違うケイデンスで踏んでみて、自分の最適なケイデンスを改めて検証してみるなども非常に重要だろう。

出来れば、毛細血管が云々という話もしたかったけれど、ただでさえ長いので、また気が向いた時にでもLSDとマフェトン理論なんかの話と合わせて毛細血管の重要性でも書いてみたい。

珍しく何だか堅い記事になったけれど。
まあ、そんなこんな。

posted by じてぼん。 at 16:00 | 自転車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする